黒の三日月

「っていうか、今絶好のチャンスなのに私を殺さないんだね?」

「だってお姫様、まだ未練が残っていますって感じだから。
未練があるなら早くそれを解消してよね?」


これがサトルの策略でも構わない。私は戻った。倉山とヒイラギの元へと。

さっきよりもヒイラギがフラフラになっている。今はそんなのどうでも良い!


「待ちなさいよ!」


出来る限り大きな声で2人に向かって叫んだ。

2人が戦いをやめてこっちを向いたのを確認するとすぐさまに私はまた叫ぶ。


「何故逃げないんだ」

「これで復讐だなんてふざけすぎている! 何勝手に死のうとしているの? 阿呆じゃないの!?」

「……!? サトルの仕業か。何とでも言え」


だったら何でも言ってやろうじゃないの。私の中で何かがプツリと弾けた。