黒の三日月

まだまだ勉強だって見てもらいたかったのに。いっぱい甘えたかったのに。

そんな事を考えていたら、何だか急に泣きたい気持ちになって来た。

でもそれを必死になって堪えようとしても堪える事なんて上手く出来ない。

今喋ってしまえば私は確実に大泣きをする。優衣の前では泣きたくない。


「紗千?」


そんな私を不安そうに見つめてくる優衣。

大丈夫だよって言いたいのに、そういう事も出来ない。

優衣にはかなり失礼な態度を取っているんじゃないかって思う。

それなのに優衣は怒って良い状況なのに、黙って私の隣を歩いてくれている。

そんな長い静寂が分かれ道となる駅の近くまで続き、私は漸く言葉を口にする事が出来た。