「紗千? どうかしたの?」
「お母さん、私もう少しお兄ちゃんと話してから帰る。だから先に帰っていて良いよ」
「そう? 気を付けて帰ってきなさいね」
まだ彼の姿を見ていないけれど、お母さんに姿が見えていない事からしてきっと今は……。
「その姿で会うのは久々だね」
お母さんが去って行くのを確認してから、私は声の聞こえた方向を向いた。
数十メートル先にやっぱりヒイラギはいた。
全身を黒でまとい、金色の瞳をした影のない姿で。
その手には彼の背丈よりも大きいんじゃないかって言う真っ黒な鎌があった。
「また誰かの命を奪ったの?」
「…………」
「何故こんな場所にいるの? 貴方には縁のない場所でしょう?」
「…………」
「お母さん、私もう少しお兄ちゃんと話してから帰る。だから先に帰っていて良いよ」
「そう? 気を付けて帰ってきなさいね」
まだ彼の姿を見ていないけれど、お母さんに姿が見えていない事からしてきっと今は……。
「その姿で会うのは久々だね」
お母さんが去って行くのを確認してから、私は声の聞こえた方向を向いた。
数十メートル先にやっぱりヒイラギはいた。
全身を黒でまとい、金色の瞳をした影のない姿で。
その手には彼の背丈よりも大きいんじゃないかって言う真っ黒な鎌があった。
「また誰かの命を奪ったの?」
「…………」
「何故こんな場所にいるの? 貴方には縁のない場所でしょう?」
「…………」


