黒の三日月

「……ごめんな?」

「え?」


 突然訳も分からず謝罪されて混乱する。もしかして……。


「プレゼントがこのイチゴ飴だから?」

「まあ、そんな所」


別にそんな事なんて気にしていないのに。お祝いをされると言う事は嬉しいしね。

倉山が祝ってくれるとは思わなかったけれどさ。


「プレゼントの大小なんて気にしないの! ね?」

「それもそうか」


倉山とお喋りをしていたら何時の間にか授業開始1分前までに迫っていた。

それに気付いた倉山は慌てて席へと戻って行った。

次の時間の世界史の先生、時間ピッタリにやってくるもんね。