黒の三日月

「何であいつが……!」


何事もなく家に着いたかと思えばただいまも何も言わず、真っ先に部屋へと戻って行った私は、

ベッドに寝そべりさっきまでの事を思い出していた。やっぱり気になる物は気になってしまう。

ヒイラギが知っていた理由を。誰にも話した事なんてなかったのに。

私の誕生日とお兄ちゃんの月命日が同じ時があるなんて事。

この月命日だけは命日やお盆以外では欠かさずにお墓参りをする。

家族揃って誕生日は祝いたいから。

とは言っても今年はお父さんが出張でその日はいないと言うから、お母さんと2人で行く事になったけど。


「まさかあいつ、来るなんて事…………」


嫌な事を呟いた途端、我に返り枕に顔をうずめた。

そんなバカな話がある訳ないよ。何で奪った相手のお墓参りなんてヒイラギがしなければいけないの?

レクイエムとか言うので弔いを済ませているくせに。