黒の三日月

予想通りに雨が降り、外で開催される筈だった後夜祭は中止になった。

それぞれのクラスが片付けを始める中で、相変わらず真剣に変えたのは誰かと犯人探しをしているのは我がクラス。

今犯人候補になっているのは優衣。

他にも新たに何人かが同じように犯人じゃないかと疑われている。


「ヒ……夜見君だってそこまで怒っている訳じゃないし、
私だって別に気にしていないんだから……ね? もうこんな事は」

「やめないよ。貴方達が良くても、ね」


桜井さんの意思は強かった。誰かが嘘でも犯人だと言わない限り、

この場は絶対に収まらなさそうだ。どうするべきか。このままだと皆帰る事も出来ない。


「あー……もしかしてあの時かな」