薄暗い照明の店内。





小さな音で流れるジャズ。




目の前には何十種類もの酒が並べられている。





「で?写メとかないわけ?」

「ない。」





仕事が終わり、2人でよく行っていたバーに来た。





まりあの事を聞かれないよう、支社での事を聞いて話しを逸らそうとしたが無駄に終わった。





「写メもないの?はぁー…つまらないわ。じゃあ、年齢は?」





年齢を一番言いたくないんだが……。





「何歳よ?」


「18だ。」


「はぁ!?18ぃ!?本気なの!?」


「ああ。」


「訂正するわ。変わってないなんて言ったけど、随分変わったのね。ロリコンになってたなんてビックリよ。」





俺自身が変わったなんて思ってないし、断じてロリコンではない。





「よく捕まえたわね。それとも捕まったの?」


「そういうんじゃない。見合いだよ。」


「お見合い?樹が結婚しないからご両親が痺れでも切らしたの?」


「そうじゃない。」