泥酔まではいかないがかなり酔ってしまった。





携帯を開くと0時を過ぎていて冴子と別れ、タクシーを拾い家まで帰った。





玄関を開けると当然なんだがまりあの姿がない。





いつもと違う風景になんだか物足りなさを感じる。





まりあを一目見ようと部屋に向かう。





いつもだったら絶対にこんな事はしない。





ただ、先に帰ったまりあが心配なだけ。





ソッとドアを開けると掛け布団を深く被り寝ていた。





チラッと初めて見た寝顔に俺の体は固まってしまった。





「樹さん……?」





普段より甘えた声に体ビクつき、足までもが動き出した。





ドアの隙間から射し込んだ光でまりあの姿が見える。





何を思ったのか、まりあに近づき抱き締めてベッドに押し倒してしまった。





漂うシャンプーの香り。





滑らかな肌に細い腰、潤んだ瞳と淡いピンクの唇。





首にキスを落とすと一層甘く官能的な声。





それを聞いて自身を止める事が出来なかった。