【短編】happy!


もう1秒もこのままここにいたくないように、私に背を向けて踵を返した。



「あ………、」


自分でも何が言いたいか分からない喉から出かかった曖昧な言葉が、そのまま無意味に空気に溶けていく。



「あっちゃ………」


咄嗟に呼び止めようとして、口をつぐんだ。



「…………、」


あっちゃんのあの、去り際の何かを我慢するような、傷ついたような顔が脳裏をよぎったから…。


そのまま振り向くこともないまま、あっちゃんは足早に公園から出ていってしまった。



…なんで……、あんな顔……。


俯いて、手の平をぎゅっと握る。


胸がザワザワして、苦しくて、息が上手くできない。


どうして?どうしてあんな顔をしたの?


頭の中を、これだけがぐるぐるぐるぐる回って。



その場から、しばらく動くことが出来なかった。