二人は学校でも“美男美女”といわれる公認カップル。

みんなに羨ましがられる存在で、憧れの対象。



でも少し…

悔しいな。


わたしの方が先に出会ったのに。

真琴に会う前から慎吾が好きだったのに。



これが越えられない壁なのかも…。


幼なじみという透明で分厚い壁。



慎吾にとってわたしは幼なじみでしかない。

それが分かってるからこんなにも胸がズキズキと痛む。



それでもね、やっぱりどこか嬉しいの。

大好きな人と親友が付き合ってる。

二人の幸せそうな顔を見ると、わたしまで幸せな気分になれる気がするんだ。


ツラいのはツラいんだけどね。



じゃぁ、晃と付き合えば?って?

それはないない!!


わたしにとって晃は幼なじみでしかないもん。


男の子として見たこと一度もないし。




多分…

慎吾もわたしのことそう思ってるんだよね。


幼なじみとして出会わなかったら‥

なにか違ってたかな…?