──キーンコーンカーンコーン
授業の始まりを告げる鐘がなった。
それと同時に、海斗の周りに群がっていた
生徒たちはそれぞれの席に着く。
あたしは体を起こし、視線を上げた。
あたしの席は窓側の一番後ろ。
海斗の席はあたしの正反対真横の位置。
よかった・・・
海斗を視界に入れなくてすむし、
海斗もあたしを入れなくてすむ。
とりあえず、あたしは
海斗を、あの不機嫌な海斗に
関わりを持ちたくなかった。
あたしが悪いのに・・・
今の海斗を見てると、
声を聞くだけでも・・・
胸がチクリと痛む。
あたしはそんな心境の中、
午前の授業を受けた。
今までないぐらい、
真剣に黒板に向いた視線。
でも実際は、これっぽっちも
担任や教師の言葉は流れてこない。
耳に入ってきても・・・
そのまま通過してしまう。

