kasiraな私

肉じゃがの野菜、肉をカゴに放り込み、お昼は簡単にチャーハンにする事にした。


会計を済ませ


「龍、先行ってて?ちょっとトイレ…」


「ああ?しゃーねぇなぁ。外で待ってから早くしろよ」


「分かった」


荷物を龍に頼みトイレへ。


用を済ませトイレを出ると


「藍さんですね?」


トイレの出入り口で黒いスーツにサングラスのいかにも怪しい男の人に声をかけられた。


「……?何ですか?」


「保さんの事でお話が有りますので少々お時間宜しいでしょうか?」


お父さん…の事?


組の人なのかなぁ?


見るからにヤクザだと思うけど。


「あの、連れが居るので…」


「龍ですね。承知してます。龍には話しましたので、先にお帰りになってるかと。藍さんはお話が終わり次第送りますので」


龍…先帰っちゃったんだ。


別にいいんだけど…龍なんてー。


「分かりました。お話聞かせて下さい」


お父さん話しだし、龍が先に帰ったと聞いて、あたしは何も疑うことなかった。


黒ずくめのサングラスの人なんて見慣れてるし。


周りには怪しい人しか居なかったから。


極道の当たり前スタイル。


お父さんの良い話しだか悪い話しだか分からないけど、あたしは素直に黒ずくめの男の人についていった。