やな奴になるとは言ったものの、実際やろうと思っても出来なかった。
嫌いになって欲しくない俺が出来なくさせていた。
だから取り敢えず出来るだけ空を避けた。
でも避けてるのも気付いて欲しくない自分がいて…。
もうどうしたらいいかわかんねぇよ。
そんな時、あれからあまり話をしていなかった空がまっすぐ目を見て話し掛けてきた。
久しぶりにちゃんと見た空の顔は少し目が腫れていた。
泣いた?
自分の家に毎日逃げている俺には気付けないことだった。
いつもみたいに一緒にいれば気付いてやれたのに。
でも気付いたからって今はもう何もしてやれない。
決めたんだ。
嫌われようって。
迷いはないんだ。
きっと…。

