「ごめんねバカでっ!」

「あぁごめん。違う。俺が言いたいのはそんなんじゃなくて…」

謝った。珍しいー。


「だから今日のお礼に…」

「お礼!?」

え?何でお礼!?

いつもならそんなのないじゃん。

あたしだって赤木君の言うこと聞いただけだし。


ん?

んんー?



そういえば仲直りしてからパシリやらされてないかも。

『部屋にこい』
『昼食べに行くぞ』
『帰るぞ』

まあ、それは誘われてるだけだと考えるとして。

買ってこいとか持ってこいは最近ないなぁ…。

いつも偉そうな命令口調だから気付かなかったよ。



「パシリ終了?」

「…ってこと。」

気まずそうに目線を下げて頭をかいた。


うわっ。何か心臓バクバクいってきた。

何だこれ!?



「でも何で?」

「言うこと聞かせる必要がなくなったから?」

「何それ」

「お前が1番わかってると思うけど?」


あっ。またお前って言った…。

今度は心臓がズキってなった。

あーもう。

心臓忙しくて壊れそう。