向こうを向いたまま赤木君が喋り出す。


「明日お前数学当たるだろ？」

「うん」

「理数系の俺が文系のお前に教えてやろうかって…」

「うそ!?いいの？」

あたし数学が一番苦手で、しかも今やってるところはかろうじて付いていってる感じ。

それなのに明日の授業で絶対あたしに順番が回ってくる。

取り敢えず家でやってみて、どうしても無理だったら明日誰かに見せて貰おうと思ってた。


赤木君に教えて貰おうなんて考えちっともなかったな。

あたしいつの間にか赤木君のしもべが定着しちゃったのかな…。

ありえないよー!!