今日も後ろに重たい荷物乗っけて登校しないと。

顔合わせづらいな。


いくら寝ぼけてたからって。

男の子に可愛いなんて言われたの初めてかも。



「行くぞー」


洗面所で考え事をしながら髪型をセットしていると、赤木君が廊下から呼んだ。

鏡を見て最終チェックをして家を出た。




赤木君は後ろに乗るとあたしのブレザーの腰の辺りを掴む。

最近慣れたけど、初めはくすぐったかったな。



でも今日はその手がやけに気になる。



あんなこと言われたせいだ。