「固っ。まぁいいや。ここ座れよ」
自分の座っている隣を左手でポンポンとした。
なんで?隣?しかもベッド?
あり得ない、あり得ない。
「バラす」
「い、行きます」
本当なに考えてるんだろう、この人。
あたしはベッドの端っこに座った。
「へー。そういうことするんだ。別にいいけど」
と言ってあたしのすぐ隣に近付いた。
ち、近っ!
自転車なんてもんじゃない!
か、肩!肩くっついてる!!
「逃げたらバラす」
あたしは赤木君と壁に挟まれて動けなくなってしまった。
肩に変な力が入る。
「空って男苦手なんだって?」
また名前呼んだ。
しかも、苦手って知っててこんなことしてるんだ。
やっぱり嫌がらせもするんじゃん。
「俺が治してやろうか」
はあ?何言ってるの?
「い、いや。大丈夫です」
「反抗?」
「ち、違っ」
「じゃあ俺が治してやるよ」
もう!いいって言ってるのに!
赤木君なんか大っ嫌い!!

