「でもね、他の男の子は苦手なままなのに亮佑だけ平気になったの」


いつの間にか亮佑の隣があたし居場所になってた。

ドキドキして、胸がきゅーってなって。


亮佑に避けられて悲しくて、初めてそれが恋だって気が付いた。


「亮佑」

「ん?」


あたしの心は2年経った今でも変わらない。



「あたしの名前を呼んで……」



あたしの嫌いな言葉。

それは自分の名前。



でもこの人に、愛しい彼に呼ばれるとその言葉は魔法の呪文の様にあたしの心に安らぎを与える。


空という名前を嫌いにしたのは彼。

でも再び大好きにしてくれたのも彼。


彼のことを忘れるなんてできる訳ないじゃないか。