「2年間ずっと彼氏もいないのか!?」
「は、はい…」
何を怒ってるの?
あたし何も怒られる様なことしてないはずだけどぉ…。
「はぁー。」
今度はため息。
「人生一度きりなんだから大切にしろよ。確実に2年無駄にしたぞ」
なんのこと?
「無駄になんかしてないよ?」
「した!2年の間にいっぱい恋できただろ!?」
いったん緩んだ眉間のしわを再び寄せて、顔をあたしに近付ける。
顔近い…。
「こ、恋はずっとしてるよ?」
亮佑に怯むことなくそう言うと彼は固まった。
そして徐々に顔を離す。
そのあと正面を向き直して腕を組んだ。
てか、あれ?
あたしが亮佑に質問したはずなのに、さっきからあたしが質問されてるよね。
「あたしの質問答えてる?」
そう聞いたのに亮佑は正面を向いたまま返事をしてくれない。
「言いたくないならいいけど…」
無理矢理聞き出したって嫌だし。

