「ごめんな…」

亮佑は眉尻を下げ、謝った。

ごめんってどういう意味のごめんなんだろう?


意味はわからなかったけどあたしは首を振った。

「ううん」


そしてジャングルジムに近付こうと一歩足を出す。

でも二歩目が出ない。

身体が言うことを効かない。



「いいんだ無理しなくて」

「無理してないよ…」

「俺さ、ここダメなんだ」

ダメ?


「俺にとってもここは嫌いな場所」

亮佑は下を俯き話し出す。



「あの日から一度も来てない。久々に来てもやっぱりやな感じだわ」


そっか。

亮佑も傷ついたんだね。

後悔したんだ。


「でもここでちゃんと謝りたいと思って……。でもそれってただ俺がすっきりしたいだけで、迷惑だよな…」

さっきのごめんはそういう意味なんだね。

亮佑だって傷付いたって知った今なら、ここに連れて来られたってなんにも嫌なことはないよ。

むしろ謝ってくれて嬉しい。


「そんなことないよ。ありがとう」


気持ちがちゃんと伝わればいいと思って笑顔を作った。

そんなぎこちない笑顔を見て亮佑はほっとした顔をした。