「それで昨日なんか…」

「パパ、何かあたしに隠してない?」

まだつまらない話を続けようとしているパパの話を遮った。

「え、え?」

ほら。おかしい…。

思いっきり目が泳いでる。


「あっ!」

「大きな声出したってダメだよ」

「じゃなくて。着いた、到着でーす」


え?ここ?


「さ!降りて。」

「え?ウチまで送ってくれるんじゃないの!?」

着いた場所は何もない道。

「早く帰ってくるんだぞ」

全く話が見えない…。

どういうこと?

ここに何があるっていうの?



訳のわからないままパパにシートベルトを外される。

何か言おうとパパの顔を見ると、パパはあたしの後ろの方に笑顔を向けていた。

その視線を追って振り返ろうと体勢を換えたとき、

ガチャッとドアを開ける音がした。



え?

外から助手席のドアを開けている人がいる…。


「久しぶりの再会だからって遅くならないように!」

「はい」


懐かしい声がした。



………亮佑。