「五十歩百歩だろうに・・・。」



 あえて言うなら、望巳の成績は中の上。



 亜紀の成績は上の下・・・その程度の差である。



「まぁまぁ・・・で、そのテストがどうしたの?」



 あぁ、そうだった。



 成績の話で本題が思いっきりずれていた。



「あぁ・・そのテストが終わったらさ・・・どこか遊びに行かないか?」



「え?」



 それは、唐突な思いつき。



 別に、何を思ったわけじゃない。



 ただなんとなく・・・本当になんとなく思ったのだ。



「どこかって・・・どこ?」



 サンマはシドロモドロになって聞いてくる。



 その顔はこっちから見ても分かるぐらい真っ赤だ。



「どこって・・・例えば、遊園地とか?」



 口にしてみて、ソレはおかしいなと思った。



 それじゃあ、まるで・・・。



「それって、デートのお誘い?」



 だよな・・・。