緑の大国――ペルティエ王国。 その首都から南に位置するピーシランクは、小さいが暖かい気候に恵まれ、比較的過ごしやすい村であった。 それこそ田舎だけど、小さいからこそ村人みんな仲良しである。 「――ミミちゃん見て!こんなにいっぱい、木の実みつけたよ!」 森の中、小さな子供たちと木の実拾いにやって来ていたミミは、聞こえてきた少女の声に振り返った。