達郎は少し行った角にコンビニを見つけ、そちらに足を向けた。

中に入ると、ここもクリスマス一色だった。

窓にはサンタクロースのイラスト。

壁にはクリスマス飾り。

BGMはワムの『ラストクリスマス』。

達郎はそれらを振り払うように足早にドリンク売り場へ向かう。

達郎は缶コーヒーを買おうとした。

しかし伸ばした手は途中で止まった。

ブラック以外の缶コーヒーが売り切れていたからだった。

甘党の達郎はブラックコーヒーはまったく飲めない。

達郎は紅茶かココアを取ろうとしたが、結局はブラックを手にした。

サンタ帽をかぶった店員相手に会計を済ませると達郎はコンビニを出た。

外の寒さが身体を包み込む。

達郎は温かい缶コーヒーをしっかりと握り締め、ここまで得た情報を頭に思い浮かべた。

はじめて事件を解決した時たまたま缶コーヒーを持っていたせいか、達郎は推理をする時は缶コーヒーを手にするのが癖になっている。