「おそらくエリコは臭いママに脅迫を受けていた。が、しかし、臭いママは殺されてしまった」

「じゃあ、もしかして、臭いママを殺したのって……」

「エリコかもしれない。しかし、エリコも殺されてしまった」

村松さんは嘆くように言った。

「そして俺の愛する1号店はめちゃくちゃになった」

私は黙ってうつむいた。


「そんな時、みどりちゃんのお姉さんから、君が2号店のスパイであることを聞いたんだ……」

「……」

「店を乗っ取るために、2号店のスパイが内部を掻き回してめちゃくちゃにして、エリコも殺した。そうとしか考えられなかったんだ」

「そんな……」

「まさかとは思ったよ。

信じられなかった。

それで、俺は罠をしかけた」

「罠?」


「エリコのロッカーに、ヨッチーの遺書のコピーを入れたんだ」