二郎を殺したのはエリコで、エリコは誰かに揺すられていた。

臭いママが死んだホテルでエリコが目撃された。

ヨッチーは遺書を書いて自殺した。

何者かが、ヨッチーの遺書を改竄して、店に置いた。

エリコとコンタクトを取ろうとすると、偽水色男が現われ、私を脅した。

エリコは何者かに殺された。

遺書の原文のコピーがエリコのロッカーから見つかった。


これまでの経過はこんな感じだ。

私は、事件の概要をコピー用紙に箇条書きにしながら、考えていた。



「何やってんの?」

姉が覗きこんでくる。

相変わらず全裸だ。

しかし、今日の姉は、首に黄色いマフラーを巻いていた。

「変だよ、お姉ちゃん」

「えへへ。このマフラーかわいくない?」

「まあ、かわいいにはかわいいけど、変だよ」

「プレゼントされたの。手編みだって」

「誰に?」

「彼よ。彼。意外な趣味だと思わない?彼に編み物なんて似合わないわよね」

「うーん。お姉ちゃんの彼は見たことないから、意外かどうかはわからないな」

「やだ。何言ってんの。みどりちゃんもよく知ってる人じゃない」

「え?」

「ほら、仕事で一緒だった」

「え~?まさか……」