その晩。

ヒトシはすやすや眠っていたが、私は全く眠ることが出来なかった。



エリコの電話。

エリコは自首したいと言っていた。

ラブホテルでの臭いママのことなのだろうか。

そうだとして、なぜ、エリコが臭いママを殺す必要があったのだろうか。

水色男が私を脅迫したということは、彼もまた、エリコと臭いママに関係しているのだと考えられる。

脅迫にはテプラが使われていた。

そして、ヨッチーの遺書も、同じくテプラで作られている。

偶然ではなくて、意図的なものが感じられる。



明け方になって、やっと眠気が出てきた。

姉が仕事から戻ってきてシャワーを浴びているのがわかった。

少しうとうとして、目覚めた時には、ヒトシはもういなくなっていた。

私としたことが、そのまま昼過ぎまで寝てしまった。


休日だったので、掃除や買い物などを済ませて、あとはテレビを見ながらごろごろしていた。



だから、私がエリコの死を知ったのは、夕方のニュース番組だった。