『それじゃぁ、帰りますね。』

『何言ってんだよぉぅ。ここにいろよぉぅ。』

『そ、総司性格変わりすぎ…。』

『はぁるかぁ~。』

『わきゃっ!』



思い出したぁ…。

そういえばあの後総司にとっ捕まえられてそのまま寝ちゃったんだっけ。

とっ捕まえられたまま寝るとかアタシの神経タフだわ。



「どうした?遥頭なんてかかえてよ。」

「総司のせいでしょう。」

「俺がなにかしたってか?まーったく記憶にねぇんだけど。」

「…もういいです。」


総司はしらばっくれている様子でもないようだった。


「けどよぉ。遥の腹枕は気持ちよかったなぁ。こう、柔らかくて……。」

「黙れ!」


ドガスッッ!!


いい音が響いた。

アタシが総司を殴った音。


アタシの右手は総司のお腹にクリーンヒットした。


「うぇっぷ…。遥ぁ、俺二日酔いだっつってんだぞ。吐くぞ…。」


うめく総司を放っておいてアタシは近藤さんの方を見る。


「今日の見回りどうするんですか?」

「元気な奴らだけ行ってもらおう…ぉぇ…。」

「元気な奴らって…。」


きっとそんなにいないだろう。

だって思い出せば昨日誰もが浴びるように呑んでいたのだから。


「…わかりました。」


アタシは半ば諦めで返事した。


それから三人を放っておいて羽織や刀を身に付けた。