道場の中に足を踏み入れた男はギシギシと音を立てる廊下を歩く。 声も足音も聞こえない。 聞こえるのは自分の足音だけだった。 『ギシッギシッ・・・・。』 不意にどこからか音が聞こえた。 それは規則正しく鳴り、まるで素振りをしている時に聞こえる床の軋んだ音にそっくりである。 男は迷わず音のする方へ足を向ける。 ようやく音のする場所に男は着いた。 男が目にしたもの、それは・・・