声を荒げたのは土方さんだった。
意外な事だったのでアタシはついきょとんとしてしまった。
「るせぇな。俺らが決めたことに文句あんのかよ。」
「むぐ…。」と男の人たちが口を紡ぐ。
土方さんの有無を言わせない雰囲気があまりにも恐ろしい。
そういえば、土方さんって「鬼の副長」って言われてたな。
「そんなに怒るな、歳三。遥のことを可愛いと思う気持ちはわかるが。」
「なっ!近藤さん!俺はそんな…!」
へ?
近藤さん何を?
土方さんに限ってそんなことはないでしょうよ。
「なぁ、聞いてくれよ。土方さんってば昨日遥と死合して負けそうだったんだぜ?」
沖田さんがニタリと笑って言う。
「ちっ、ちげぇよ!」

