「明日も早ぇ。寝るぞ。」 さっきまで嫌に優しかったその目はいつもの鋭い目に戻った。 「そうですね。」 さっきまでの胸騒ぎを隠すようにアタシは俯く。 「そうだ。言い忘れていたが、明日には着くぞ。」 「は?」 明日には着く? それは、もしかして…。 「護ってやる。」 その一言で確信した。 明日の今ごろはきっとアタシは戦場に立っている。 鼻の奥に鉄の匂いを感じた。