荒々しく障子が開いたかと思うとすごい剣幕の土方さんが立っていた。
その表情はアタシを見るなり崩れて安堵したような顔になった。
「遥が起きたのか?」
ひょっこり土方さんの後ろから顔を出したのは近藤さん。
「ひ…じか…。」
「いい。喋るな。」
と、土方さんはアタシを制して隣に腰掛ける。
「どうだ?傷は痛むか?」
「ぅぁ…少、し…。」
「そりゃぁそうか、腹にでかい傷できちまったな。」
寂しそうに笑う近藤さん。
アタシは恐る恐る傷を触った。
斜…めに入った傷。
横に入ったのは気のせいか。
「3日間も寝てたんだぞ?俺、遥が死んじまうかと…。」
「総司…。」
「俺ら遥が担ぎ込まれたとき動転しちまったよ。土方さんなんて半端なかったんだぜ。」
「総司!」
怒る土方さん。
「総司なんてなぁお前のそばにずーっといたんだよ。
仕事が終わったらすぐにここにきてなぁ。」
「総司…ありがと。」
総司は嬉しそうに何度もうなずいた。

