ひとり<ふたり

俺を見つけたユキ先輩は手招きして俺を呼ぶ。



ヤバイ、コンビニメシ…。



「なに?」

「お昼、もう食べたの?」

「まぁ…」

「あのコは?彼女さん」

「ちょっとね」



『あたしのせいで修羅場?』



なんて笑いながら言ってる性悪。



紅はわかってるから揉めてないし。



ってかマジ…気持ちわりぃ…。



今メシ食ったばっかりなのに…。



「今日ヒマならさ、遊び行かない?」

「悪いっ…ムリっ!!」

「リンっ!?」



屋上を出ていちばん近くのトイレで吐いた。



胃が痛くなるくらい吐いた…。



めっちゃしんど…。



立てる気もしなくてそのままトイレにいた。



頭も痛い…。



このまま死ねたら…紅は悲しむかな?



そんなことを考えてた時だった。



「アイツとは大違い。マジで可愛いげなかったからな、紅」

「柴もかなりハマってただろ~」

「だってあの顔だぜ?性格よけりゃ今も手放してねぇな~」



元カレか…。



気分わりぃのに…。