ひとり＜ふたり

そんな穏やかな朝…。



事件は起こった。



けたたましく鳴り響いたインターホン。



目を覚ましたリンがムクッと起き上がり状況を確認中。



「…………誰？」

「わかんないよ!!出てみたら？」

「ん……」



ボケーッとベッドを抜けて玄関に向かうリンを見てからあたしも起きた。



リビングに行った瞬間聞こえて来た女の人の声…。



「会いたかったわミズキ!!」



まさか…リンのお母さん…？



リンの声は聞こえなかった。



慌てて玄関に行くとものすごくキレイな女の人がリンを抱きしめてる…。



固まって動けないのか、リンはピクリともしない。



「あら、お友達？ミズキがいつもお世話になってます」

「あっ…えっと…」



どうしたらいいんだろう…。



なんて挨拶すればいいの？



「母さん…」

「なんだか太ったんじゃない？髪ももう少し長い方が女のコらしいのに」

「なんで…」

「でも私ににて美人ね!!」



リンが…泣いちゃう。