* * * 昨日の夜。 雪夜からもう一つ聞いた話があった。 「紋章?」 「いや、紋章というか……堕落の印だ」 雪夜に胸を借りて泣いた後、雪夜が語りだした。 「暗黒ノ世界の者達は、皆背中に堕落の印があるらしい。何故、そんなものが暗黒ノ者達にあるのかは、俺も知らないんだ。ただ、佐伯のおじさんが言ってたんだ。『堕落の印があるからこそ、暗黒ノ世界の者は鎖に縛られている。苦しめられている』。そう、話していた」 その答えがわかる日は、来るのだろうか。 奈久留はそう考えていた。