話の内容は分からないけど、どうやら二人の相性は最悪だった様子。


そりゃ、本能的に生きる貞永とほんわかしている冬馬とじゃ、噛み合わない理由も納得出来るけど。




「ごめんね冬馬。貞永、何かイヤな事しなかった?」



「いや、別に大丈夫だよ」




冬馬の和やかな返事を聞いて、あたしはホッと安心する。


貞永のマネージャーはあたし。

いくら冬馬とはいえ、自分の担当している芸能人が迷惑を掛けたらダメだしね。




「それにしても、貞永って本当に自分勝手だよ。たくさんあたしを困らせる事してくるしね」




…この一言がいけなかったのだろうか。


気付けばあたしは、冬馬に腰を掴まれ引き寄せられていた。




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