Devil†Story

麗「稀琉っ…」


部屋に戻るなり麗弥が駆け寄ってきてくれた。


俺は麗弥を見た。


凄く心配そうな顔をしている。


麗弥と俺は9歳くらいの時からここに居る。


だから、仕事仲間というよりは“親友”に近く、同じ様に同じ環境で育っているから、お互い何を思ってるのかも、それなりに分かる様になっていた。


なので、心配してくれてるのも分かった。


次の言葉はきっと“大丈夫か?稀琉。あんま無理せんといてな?”だと思う。


そして、麗弥は俺が思ってた通りに「大丈夫か?稀琉。あんま無理せんといてな?」と言った。


…本当、麗弥にはいつも救われている気がする。


麗弥が居たから…きっと俺は自分を失わずに今までこの仕事が出来たのだと思う。


もしかして…クロムは違うのかな……。


俺はさっきのクロムを思い出す。


初めて会った時や一緒に仕事した時は正直…怖いしかなかったのを今でも覚えている。


クロムは会った時から目が暗かったから。


だから、あんな事、言えるのかな……。


でも、そんな事ないと俺は思うし、クロムの近くにはいつもロスが居た。


初めて会った時にはもう2人は一緒に居たから。


ロスも結構暗い目だけど…ロスは明るいと思うんだけどな…。


その時…


麗「稀琉?」


と言う、麗弥の心配そうな声が聞こえた。



あっと…いけない、いけない。


麗弥の言葉に答えてないまま考え事しちゃった…。


俺は笑顔を作って「あっ、ゴメン、ゴメン」と言った。


麗「ほんまに?さっきも言ったけど…無理せんといてな?」


稀「うん。大丈夫」


俺が笑うと麗弥も笑った。