…随分、あっさりしてるんだな。


少しでも長く一緒にいたいと思うのは、あたしだけ??



怒りに似たような悲しみが、あたしの胸に溢れてくる。



『あーもうムカつく。』


気づいた時には、口から出ていた。


なんで、あたしばっかり振り回されてるんだろ。


さっきまでは、あたしが優位に立っていたはずなのに。変なの。



色々考えてるうちに、隼人の背中は見えなくなりそうになっていて。


諦めて家に入ろうとした。


その時だった。



「前田っ!!」