髪を乾かし終えると、廉はベッドに横になってあたしを見た。


その視線に込められた意味を理解して、ドキドキしながらベッドに入る。


廉は一瞬だけ真剣な眼差しであたしを見つめたかと思うと、すぐに意地悪な笑みを浮かべた。


きっと今、あたしの気持ちは彼に見透かされている。


あたしは恥ずかしさを抑えながら、廉を見つめ返した。


彼の顔が近付いて来る。


ゆっくり、ゆっくりと…。


そっと瞼を閉じると、廉があたしの唇を塞いだ。


彼のキスは熱くて、巧みな舌使いであたしの全てをまさぐる。


苦しいような…


だけどもっと廉が欲しくなるような、不思議な感覚。


首筋に舌を這わされ、ゾクッとした感覚が背中を走り抜けた。


廉はずるいよ……


あたしが抗えない事を知りながら、あたしの体を何度も弄ぶから…。