紫陽花なアイツ


木陰のベンチに座った。

桜の樹が近くにある。

さっき、あたしが変な話題を出した所為で、気まずい空気が流れている気がした。

「爽介、絶叫系乗れないんだ。」

珍しく話を振ってくる葉介は、これっぽっちも気まずい空気は感じていないらしい。

「…そうなんだ?」

しかも、何故爽介の話!?

あたしの心を荒らしたいのか、君は。

右隣にいる葉介は、左腕を背もたれにかけて、あたしの後ろに回している。

距離が近いのは昔もそうだったから、気にはならない。

でも、前のアトラクションは絶叫系で、悲鳴が聞こえてくる。