“紫陽花”という言葉にあたしはその声のする方を見た。 あたしに近づいて、前に立っている葉介もそっちを向いていた。 可愛い洋服着た女子。 見覚えが…あった。 葉介の女。 葉介はそっちを少し見て降ろしてないあたしの指が差す空を見上げた。 「どれだよ。」 「あの一番光ってるの。」 …じゃないよ。 「その子何?」 横から聞こえる。 葉介は、まるでその子なんかいないように、空を見ている。 あたしは一人。 困惑状態に陥ってる気がした。