だから、目立たないように腕時計で隠れるくらいまでしか傷つけない。

「今度死にたくなったら。」

海は、私の手首に口付けをする。

その仕草に顔が熱くなる。

男って何にでもキスする生き物なの!?

「…俺に言え。」

「何で?」

「殺してやる。」

海はすごいと思う。

言葉をオブラートに包まないから。

「…お願いします。」

言った。

私の前にいるのは、毒牙を持つ大蛇。

そして、私の手首を甘噛みをした。