バスを下りると、花の香りがした。 それが懐かしさを頭の中の記憶から引き出す。 その引き出しは、陸の笑顔まで入っている。 「…良い所だな。」 隣に海が来て、笑いながら言うから嬉しくなる。 お墓参りが嬉しいなんて失礼かな。 「うん。」 明日、三年生に進級する。