あたしと嵐は、公募推薦で受験する事になっていたから、受験日は11月上旬。


結果は、その2週間後だった。


余裕でA判定だった嵐と違って、あたしはいつもBかC判定だったから毎日必死に勉強した。


あの頃の睡眠時間は、3時間くらいだったと思う。


受験当日、嵐と一緒に会場に向かっている間にガチガチに緊張していて…


「嵐……。気持ち悪い……」


運の悪い事に、電車で酔ってしまった。


「大丈夫か?ほら、水!」


嵐が買って来てくれたミネラルウォーターをを飲んでも気持ち悪くて、あたしの瞳には涙が溢れ出した。


「どうしよう……。嵐……あたし、無理だよ……」


「バカッ!!つまんねぇ事言うなよ!今まで必死に勉強して来たんだろ?」


嵐に怒られても、あたしは俯いたままだった。