至近距離恋愛 -Hero-

「何よぉ〜……」


まだ眠いあたしは、不機嫌な顔で布団を剥いだ相手を睨み付けた。


「『何よぉ〜……』ちゃうやろっ!!お前、遅刻すんぞっ!!高い授業料払ってんねんから、ちゃんと学校行けやっ!!」


「今日からゴールデンウィークやから、学校は休みやっちゅーねん!アホ雷(ライ)!」


強い口調で言って、布団を取り返す。


「えっ!?」


すると、さっきまで偉そうに説教をしていた雷は、ポカンとした表情であたしを見た。