至近距離恋愛 -Hero-

「もう〜っ!!いい加減にして!あたしは寝たいねんっ!!」


苛立ちを隠せずに、雷を睨みながら叫んだ。


「寝るんやったら、飯食ってからにしろ!おばちゃんがせっかく作ってくれたのに、食べな悪いやろ?ほら、お前の好きなオムレツやし♪」


優しく言った雷が、オムレツを指差してニコッと笑う。


またしても根負けしたあたしは、仕方なくため息を漏らしながら椅子に座った。


「いただきま〜す♪」


雷は満面の笑みで両手を合わせ、オムレツを口に運んだ。