至近距離恋愛 -Hero-

「こらっ!!起きろって!」


雷は、あたしの体を強く揺すった。


「もうっ!!ほんまに何なん!?」


「俺は、朝はコーヒー牛乳がないとアカンねんっ!!お前も知ってるやろ!?」


「コーヒー牛乳くらい自分で淹れてよ!キッチンに全部あるの、知ってるやろ!?」


「知ってるけど、アカン!」


あたしの体を無理矢理起こした雷が、笑顔で続けた。


「俺は、杏里が淹れたコーヒー牛乳じゃないとアカンねんって!」