「そろそろ腹減らへん?昼飯食おか?」


「あたし、ちょっとトイレ……」


「わかった。じゃあ、俺はそこに座ってるから」


「うん、わかった」


「急がんでイイからな」


あたしは稔に頷いて、近くのトイレに向かった。


別に、トイレに行きたかった訳じゃない。


稔と過ごしていても、ちっとも楽しいと思えなくて…


ほんの少しだけでも、一人になりたかっただけ。


歩きながらそんな事を考えている自分(アタシ)に、何度もため息をついた。