杏樹と柚莉は、悠のクラスの前に来ていた。
「…相澤君って何組?」
一応確認する。
「A組♪」
「帰りますっ!!」
向きを変え
1−Dの教室に戻ろうとした。
「ダメに決まってるでしょ♪」
柚莉が杏樹の腕を掴み、離さない。
「……だって…ここ
陸のクラスじゃん!!」
そう…
相澤君のいるA組は、
陸のクラスでもある。
「ついて来なければよかった…」
ガクリと肩を落とす。
「中に滝本君がいるとは限らないでしょ♪」
笑って言う柚莉。
「…絶対にいるから。
行きたくない………」
足に力を入れて動かないようにする。


