「……大丈夫みたいよ?」

「ホントですか…よかった」


咲さんの言葉に、ホッとした。

代わってもらい、あたしも覗き込む。



そこには……笑顔で撮影をしている陸がいた。




よかった……あたしの思い過ごしじゃん。


「大丈夫みたいです。咲きさん、ありがとうございました」



扉を閉めて、お礼を言う。


「良いのよ。あんなバカ弟でも、一応大切な子だしね?」


学年首席の陸にバカですか……
さすがお姉様だ。



フフッ…と笑いあって、帰ろうとした瞬間―…




「陸君っ…!?その体のアザはどうしたの!??」



スタジオの中から、大きな声が聞こえた。



「「えっ……?」」



咲さんと二人で足を止める。